長崎東高保健室 その三


(今回は高原先生に伺ったお話を紹介する。文中「私」とあるのは「高原先生」である。また登場人物は話の順にアルファベット順に記している。先生の話しことばを再現できるといいのだけれど、むずかしいので、お読みになる方それぞれに、高原先生の語り口に翻訳していただきたい)

  1. c1
  2. 視力0
  3. 男性教師高原二三
  4. ロッククライミング
  5. やさしい拾い物
  6. 赤チン
  7. んぬっ!もう――
  8. 苦しい体験
  9. 玉打ち
  10. 晩飯の心配
  11. 腸捻転
  12. 検便三話
  13. 網膜剥離
  14. gさんの場合
  15. 悲しいカルテ

 「ああ疲れた」
 と、高原先生は言った。
 「保健室はね、生徒の素顔の見えるところ。職員室では見せない顔を、私は見てきた。他の学校のことは全くといっていいほど知らないけれど、東高の生徒はみんないい顔だったと思う。そりゃあ大変なこともたくさんあったし、もう辞めたいと思ったこともあったよ。でも、今はね、あんないい生徒に囲まれて仕事が出来たことを、私は感謝しとると。東高で仕事をしたことは、私のたった一つの誇り。
 先生、忘れずに書いとってね、『ありがとう』って」

 先生の東での思い出はまだたくさんあるという。
 今回はひとまずこれまでとし、休憩時間に入ろう。
 『続き』はまたのお楽しみに。

―了―

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