長崎学のページ

平成17年11月03日 
若杉 徹(17回生)

 長崎市立山1丁目の旧県立美術館、旧知事公舎、旧ユースホステルの跡地に、黒川紀章氏の設計による 「長崎歴史文化博物館」が新築・復元され、2005年11月3日にオープンする。
同館は、敷地面積14,000㎡、総事業費約80億円をかけ、鉄筋3階建ての本館と、現存する長崎奉行所 の絵図面などを基に公邸部分の建物が極力忠実に復元されている。

 博物館のテーマは、「近世長崎の海外交流史」とし、鎖国時代に唯一の海外交流拠点として栄えた長崎に焦点を絞っている。 本館の常設展示室には、オランダ、中国、朝鮮との交流や大航海時代、長崎の美術や工芸など10のコーナーに分け、 模型を含め約800点を展示したり、当時の町屋を再現するなど江戸時代の町人の生活を実感させたり、itを多用して 分りやすい展示に努力している。

 一方、長崎奉行所は、2002年の発掘調査で発見された江戸時代の石段を一部そのまま利用している。
長崎奉行が使節と面会する応接間の役割を果たした「書院」、密貿易の取締りの為に奉行が輸入品を調べた大広間の「対面所」、公儀(幕府)御用の品を選ぶ「大改(おおあらため)」の様子や法廷に当たる「御白州 (おしらす)」、ふすまの模様、厠(かわや)までも忠実に再現し、当時の雰囲気を醸し出している。
又、奉行所跡からの出土品や裁判記録に当たる「犯科帳」の展示や歴代長崎奉行の紹介などもしてある。

館内にあるレストランは、鍛冶屋町にあった老舗「銀嶺」が入っている。



歴史文化博物館側面

撮影:2005年4月29日


歴史文化博物館側面

ほぼ完成
撮影:2005年10月2日


ライトアップされた歴史文化博物館側面

立山奉行所入り口
工事中
撮影:2005年4月29日


立山奉行所入り口


長崎歴史文化博物館正面入り口


長崎歴史文化博物館 駐車場入り口


立山奉行所入り口 階段
階段の茶色の部分は、発掘された江戸時代のものをそのまま利用復元している。


立山奉行所入り口 石垣

茶色の石垣も発掘されたものを利用復元している。


歴史文化博物館 裏口付近

正面の木々の間に見える白い建物が、長崎県立図書館。
画面右側付近が日銀長崎支店。


立山奉行所入り口付近の遠景


長崎歴史文化博物館 説明板


長崎歴史文化博物館 入り口にある銘板


ライトアップ用照明器具

溝の左側にある黒い器具が、ライトアップのためのライト。


立山防空壕・図書館へ通じる案内板

歴史文化博物館の後方より、立山防空壕、県立図書館へ通じる散策路が造られている。


立山防空壕

この防空壕には、当時県や警察幹部の執務室、電話交換手が待機した大ホールがあり、長崎原爆投下の第一報は、ここから 打電された。
8月9日の原爆投下のとき、当時の永野知事が中に入って会議をしていた。


散策路にあるレリーフ

以前この場所に建っていた長崎県立美術館の壁に使われていたレリーフがこの散策路に設置してある。


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