17回生:平井法さん訳本の出版のご案内


アイリス・マードック研究家で、アイリス・マードックに関する著作、論文の他に、小説も執筆されている17回生:平井法(ペンネーム平井杏子)さんの訳で、マードックの最後の小説が出版されましたのでご案内します。
イギリスの偉大な女流作家にして哲学者でもあった、アイリス・マードックは晩年、アルツハイマーに冒され、1999年に生涯を閉じました。
マードックが執筆した26の長編小説はいずれもベストセラーになり、世界各国で翻訳されていますが、マードック最後の小説の日本語訳は平井杏子さんが手がけられました。
マードックの夫で英文学者のジョン・ベイリーは、アイリスの死後、『アイリス―アイリス・マードックの思い出』『アイリスと仲間たち』『やもめの家』と相次いで回想録を出版しました。
この手記を元にリチャード・エア監督により映画化された『アイリス』は、2002年アカデミー賞受賞の話題作品です。
『ジャクソンのジレンマ』を執筆するシーンもたくさん出てくるこの映画は、2003年正月、シネスイッチ銀座など松竹系映画館で公開されます。

著者:
Iris Murdoch(アイリス・マードック):1919−1999
アイルランド生まれのイギリスを代表する女性作家。1978年、『海よ、海』でブッカー賞を受賞。人間の愛の本質を問いつづけた作家であり、イギリスでもっとも魅力的な女性と言われた。
訳者:
平井杏子(ひらい・きょうこ)
1946年生まれ 長崎出身
昭和女子大学教授
日本アイリス・マードック学会理事
「文学空間」(20世紀文学研究会)編集同人

著作
  • 『アイリス・マードック』(彩流社)
  • 「眠れる一角獣―アイリス・マードックと『いばら姫』」
  • 「鳩ホテル」
  • 「対岸の町」など
 書籍内容詳細 
書籍名 ジャクソンのジレンマ
著者名 アイリス・マードック 著/
平井杏子 訳
(アイリス・マードック/
ヒライキョウコ )
出版社 彩流社
判型 四六判上製 頁数 375
発行日 02-10-08本体価格 \2500+税
ISBN4-88202-769-0
■購入方法: 全国書店にてまたは、
彩流社ホームページのネット注文をご利用ください。
マードックが最後に描いた、悔恨と癒しの物語―。
爽やかな6月のロンドン。結婚式の前日、花嫁が置き手紙を残して失踪した。
この事件をきっかけにして、人びとが奥底に秘めた心の傷が明らかになっていく。シェイクスピアを彷彿とさせる爽やかな恋の物語を背景に、アーサー王聖杯伝説、ギリシア、ケルト、神秘思想、仏教、ユダヤ教、大英帝国といったイメージが星のように散りばめられている。
アルツハイマーに冒されながらも、日々失われていく記憶と言葉を書きとめようとした、マードックからの最後の〈愛〉のメッセージ。(出版社書籍紹介文)
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