近年の総会には、少しずつではありますが、若い同窓生の参加が増えてきておりますことは皆様ご承知の通りであります。中高年者の単なる仲良しクラブになりかけていたこの同窓会も、世代間の心情のギャップを出来るだけ埋めていかなければならない大事な時期にあるのではないかと思います。
そのような混迷の時期に、同窓会に若い世代を多く取り込もうとし、融和を求め、同窓会を明るく楽しい有意義なものにしようと努められた故田平元会長、下田前会長の跡を継ぐ私は、優秀で且つ献身的活動を永年煩わせております副会長の諸氏及び事務局の皆さんに、即ち豊富な人材に、当然ながら、負うところ多大なるものがあることになります。
第三十八回総会での新会長として、甚だ失礼ではありましたが、「たかが同窓会、されど同窓会。どうぞよろしく。」と云う簡単な挨拶をさせて頂きました。言葉足らずでありましたが、豊富な人材を誇る同窓会であることを、表明したかった訳であります。
上述の様に、故田平氏、下田現相談役のご努力のお陰で近年は、幹事会の出席者が増加しております。各回生幹事がその同期生への連絡者であるということは、幹事会は、同窓会組織の横糸になるのではないでしょうか。それでは縦糸はと云うと、回生を飛び越えて分科会的に組織されている「東龍倶楽部」「さるこう会」「東風アンサンブル」「インターネット研究会」等々ではないでしょうか。昨年、その縦糸に強力な太い糸として追加補強されたのが、「東風編集委員会」であると思います。殆どの同窓生にとりましては、雲の上の存在であった3、4回生の諸先輩方を筆頭に、多くの人材が「東風」の編集・発行にご尽力頂いている訳であります。「東風」の発行は、同窓会活動のなかで、総会と並ぶ大事業でありますが、同窓会組織の幹事会という横糸にも、縦糸の中心となる「東風」の編集・発行にも、我等が同窓会は豊富な人材を誇りうると申し上げたいのであります。
西山から立山に校舎は移転しても、同窓生の基盤である東高で過ごしたそれぞれの青春の各頁への、それぞれの想いは変わらぬものがあるのではと思います。以下、大仰かも知れませんが、政治の混乱・沈滞、この国の将来に対する大いなる不安、長引く不況と未来への希望の喪失感を持つ多くの若者達、中高年者に多い孤独死、増加一途の幼児虐待、等々忌まわしいニュースのみが先行するこの陰鬱な時代に、狭い世界としての同窓会であるにせよ、同窓生のより多くの人達がが同窓会活動に関わっていき、故郷を想い、母校を想う、恩師を偲び、友を想う、、、、。特に若い人達は、「東風」等を通じて先輩達の活躍を知り、東高の伝統にも思いを致し、これからの人生の糧として頂ければと思います。
その為にも、同窓会はより一層明るく楽しいものでなければならない訳で、多士済々たる人材豊富な我等が同窓会を、皆様と共に、益々活性化できるように、少しでも寄与できればありがたいと思う次第であります。どうぞ宜しく御願い致します。